ゴルゴ考査 サバイバル術編

これをご覧の皆さんは、ゴルゴの使ったサバイバル術を覚えておくと、もしものときに役に立つかも?

第147話「ミステリーの女王」。
スランプ気味のイギリスの女流ミステリー作家マッジ・ペンローズはゴルゴの存在を知り、ゴルゴを題材にした小説を書こうとする。
アメリカ軍情報部の協力を得て、アラスカで負傷したゴルゴを追い詰める。
普通だったら絶体絶命なのだが、群に追われながらも、森に生えていた薬草ワレモコウを口に含み咀嚼し傷口に塗って止血剤にしたり、追って来る軍用犬の嗅覚をスギ花粉の匂いで麻痺させたり、赤外線探知機に探知されないようアラスカの冷たい川の中に潜る…などなどのサバイバル術を駆使。
傷の癒えたゴルゴは戦闘機を購入、マッジ・ペンローズが潜んでいた軍の基地ごと爆撃し、彼女をを亡き者にした。
下らない理由でゴルゴを罠にはめたものだから、このミステリーの女王の最後は凄まじいものだった…。



第372話「スフィンクスの微笑」。
ゴルゴともあろう男が、エジプト人のケチな男に左手と右足を銃で撃たれ、砂漠に放り出されてしまう。
だが流石は我らがゴルゴ、砂漠に取り残されてもなんのその、持ち前のサバイバル術でなんとか生き残れた。
砂漠に行き倒れになった(であろう)ラクダの骨に、着ていた上着を被せて直射日光を避けるテント替わりにする。
砂漠は昼間は灼熱だが夜になると氷点下近くになるので、穴を掘って砂に身体を埋めて寒さから身をを防ぐ。
サソリを捕まえて食べ(しかもそのまま!)、ラクダの骨を削って作ったナイフで近付いてきたキツネ(恐らくフェネック)を狩り、血を飲み生肉を食す。
銃で撃たれた傷が化膿したので、膿を搾り出して傷を舐める(唾液は殺菌力があり、傷の治りを早くする効果もある)。
そしてオリオン座の位置を見て目的地の場所を把握し、這う這うの体でなんとか村にたどり着いた。
流石のゴルゴもこの回は命からがら…というところであったが、普通だったら絶望して諦めるところを、生に貪欲で凄まじい忍耐力・精神力を持つゴルゴであるから生き延びれた。



第226話「ファイアーアフター」。
ブラジルのサンパウロの高層ビルで大火災が発生。
大惨事の中、唯一生き残った女性・カーメンに事情聴取をすると、1人の日系人男性が居なければ自分も死んでいたという。

その男性は、カーメンがビルの窓から助けを求めていると、上の階からカーテンを引き裂いて1本のロープにし、それを使って壁づたいに下りてきていた。
男は同じようにロープを作り、カーメンと降り始める。
カーメンに「下を見るな」と何度も注意し、煙にむせると「呼吸は浅く、最低限に」と火事場の呼吸法をアドバイスする。
火と煙でそれ以上ロープで降りることは不可能になり、窓から室内に入ると、はずしたカーテンで全身を包むように被るよう指示する。
「身を低くして走れ。低い位置では煙や有毒ガスの影響が少ない。」
と説明。
そして洗面所(トイレ)に飛び込み、被っていたカーテンと着ている服を水でぐっしょりと濡らし、
「水を飲めば熱による体からの脱水を防ぎ、火傷した時も軽くてすみ、回復も早まる。」
と水を飲めるだけ飲むよう、とも指示。
業火の中を男とビルの中を走り、ダストシュートに押し込まれ、気が付くと病院だった。
そしてカーメンは多少の火傷(全治10日ほど)を負ったものの、無事生還できたのである。
云うまでもなく、カーメンを救った男はゴルゴであった。

他のサバイバル術は普通に生活していたら使う機会がないが、この危険回避行動だったら覚えておいても損はない。
だがその時のゴルゴの様子をカーメン曰く、
「あわてた様子もなく、沈着冷静な態度が印象的でした」
と云っており、もし、いざその状況になったら沈着冷静でいられる自信はなく、凡人である私は覚えていても無駄かも知れない…(苦笑)

この回でゴルゴはカーメンに「きれいなポルトガル語(ブラジル国語)を話していた」と云われている。
他の回でも「訛りのない○○○語を話す」などと云われているので、相当語学に堪能で耳が良いのだろう。
(耳が良い人は他国語の発音もすごくいい。美空ひばりは英語を全然しゃべれなかったのに、英語の歌を歌ったら英語が喋れる人だと思われたくらい英語の発音が良かったそうだ。)


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