大追跡
日本テレビ放送
東宝制作
加山プロモーション 国際放映制作協力
1978年4月4日〜1978年9月26日
出演 : | 加山雄三(新田英一) 藤竜也(水原慎介) 沖雅也(矢吹史朗) 長谷直美(結城佳代子) 柴田恭兵(滝本稔) 桂小金治(渡辺) 渡辺文雄(高岡巌) |
悪がはびこる犯罪都市に集められた5人の刑事たち・・・ 『遊撃捜査班』。 それは確実に検挙率を上げなければ廃止される特殊セクションである。 彼らの行くところに正義は無い、感傷は無い、栄光も無い。 あるのはただ、孤立無援な悪との闘いである―― 神奈川県警エリート刑事の新田はある事件で大きなミスを犯し、その責任を取る為に『遊撃捜査班』なる特殊セクションのリーダーに左遷される。 部下は真面目すぎて他の刑事から煙たがられてる矢吹、紅一点の結城、軽いノリの滝本、そして女にダラしない水原、以上4名。 所轄も何も関係なく、県内で起こる全ての事件に関与する事が出来るが、検挙率が悪いと即解散しなければならない。 そんな状況の中、はみ出し刑事たちが力を合わせ、次々と事件を解決していく。 |
アクション刑事ドラマですが、「太陽にほえろ!」や「Gメン75」などの真面目なアクション刑事ドラマとは一味違う。 ノリのいい、見てるこっちも楽しくなるアクションドラマ(あぶ刑事のような)の先駆的作品。 こういう始終明るい刑事ドラマは、この作品が初めてだったようです。 この作品は一言で云うと…「悪ガキアクション刑事ドラマ」と云ったところでしょうか(笑) 新田(加山雄三氏)だけは最後まで真面目な役なんですが、他の4人はもう弾けまくってます! 舞台は「あぶない刑事」や「プロハンター」と同じく横浜。 全26話。 監督は「探偵物語」「プロハンター」「あぶない刑事」の長谷部安春氏、村川透氏、西村潔氏など。 なんでも出演者やスタッフの人たちがとても仲が良かったらしく、話数が進むにつれてそれが画面を通してすご〜く伝わってきます。 かなり色々と自由に演じさせて貰ったそうで、俳優さんたちがとても活き活きしてます。 滝本役の柴田氏は初めてのレギュラーだったというのに、ガンガンアドリブを飛ばしてたそうで、見てるこっちも混ざりたくなるようなはしゃぎっぷり(笑) 水原役の藤さんにアドリブで「ちゃんと(走って後ろに)ついてきてくださいね、年だけど」と云ったらカット後、「恭兵!俺はこの芝居に命賭けてるんだ!」と怒られたんだそうな…(笑) うお〜藤さん、恰好イイ!! この二人はいい師弟コンビという感じ。 実際藤さんに色々と教えてもらったみたいですね。 沖さん演じる矢吹なんて、設定では真面目で堅物で融通が利かないという役どころだったのに、回を増すごとに周りに溶け込んで行き、最後は滝本とコンビネーションバッチリ!なかなり明るい刑事さんになってました。 私的には最初の方の堅物矢吹さん…白スーツにカラーシャツにネクタイ、黒皮手袋が結構お気に入りなのですが。 あ、でもボタンをしないシャツの着方にはかなり萌えが…(笑) 胸チラフェチ… 「俺たちは天使だ!」で沖氏が演じてた麻生探偵の元になったキャラだという話です。 結城役の長谷直美も初々しくて可愛い。 ちょっと演技が下手なのが気になりましたが、これもご愛嬌(笑) 「悪魔のようなあいつ」の時よりはマシになってましたが…。 藤さんはこの作品まで日活のアクション映画ややくざ映画、ドラマでも渋味のある役どころが多かったのですが、この作品で一気に弾けたご様子。 この後「プロハンター」で水原役(名前は違いますが)をやってまして、「プロ…」でもかなりのフェミニスト振りを発揮してましたが、こっちはもっと女たらしです(笑) 矢吹や滝本に「水さんから女を取ったら何も残らない」とまで云われる始末…。 ま、それがイイんですけどね♪(笑) 両方の脚本を書かれてた柏原氏は「プロ…」は「大追跡」後の水原だと思って脚本を書いてたと何かでおっしゃてたそうで、それを聞いてからはもう同一人物視してます。 最終回では「I shall return!」って云ってたしね。 あと面白いのは合言葉というか合図みたいなのがありまして… 「オットー!」というヤツ。 これは「プロ…」では藤氏と柴田氏が、「あぶ刑事」では柴田氏がパロってました。 投げキッス?みたいなのもあります。 あとは唾を吐く…仲間内で意見が分かれた時や敵に対して「ペッ!」とやる。 コレは新田に「お前等、どうでもイイけどそのペッ!てヤツ、汚いからやめろ」と怒られてました……子供や……あの4人……(苦笑) そして忘れちゃいけない「1,2,3,Go!」。 何か気合を入れるような時、振り付きで皆で「1,2,3,Go!」。 ストーリー的にも今見ても充分面白いです。 最近は結構リアルな刑事ドラマが多いんですが(それはそれで面白いけど…踊る大捜査線とか)、銃撃戦をガンガンやったり、潜入捜査したり、ハードなカーチェイスの果てに車が引っくり返ったり、「んな拳銃、日本の警察じゃ使えないから!」という刑事ドラマも時々はやって欲しいですね。 この作品が無ければ「プロハンター」も「あぶ刑事」も無かったと思います、絶対。 この作品はレンタルビデオがあります。 昔の作品なので、店長の趣味が合えば…ですが。 私はDVDを買いました。 買って大正解!!藤竜也氏と沖雅也氏が最高です!(笑) 他にも沢山書きたいことがあるんですが…書き足りない!! 兎に角見て欲しい! 特に誰のファンじゃなくても、充分楽しめる刑事ドラマです。 というワケで「大追跡」でした。 |