ゴルゴ考査 忍耐力編

ゴルゴの忍耐力は凄い。
「凄い」なんてカワイイものじゃない。
「凄まじい」と云った方がいいかも知れない。
勿論人並みはずれた忍耐力がなければ、超A級スナイパーにはなりえないのだ。

第99話「60日間の空白への再会」。
依頼者の遺言の依頼遂行のため刑務所に入所したゴルゴは、独房に入れられる。
その独房は通常の人間ならば1週間で精神的に参ってしまい、1ヵ月後に出たときには発狂してしまっている…という独房なのだが、ゴルゴは騒ぐことも暴れることも発狂することもなく、始終静かに座り続けた。
そして60日後、ゴルゴは独房からの脱走に成功、依頼通り刑務所の警務所長バッコム、警備長ガーソン、心理学者ウォートンの3名を射殺した。

因みにこの回の依頼人ボルス(故人)も同じ独房に2年間居続け、発狂しなかった。
どうやらゴルゴと同じ職種の人間でゴルゴと対決経験もあり、その後意気投合(?)したのか、知って知ったる仲だったようだ。
この辺りの話も見てみたい。(ないと思うけど)
この回では、ゴルゴの珍しい無精髭姿が見られる。



第338話「冷血キャサリン」。
10年前にIRA(アイルランド共和軍)はテロ活動として、ゴルゴにスナイプを依頼。
ゴルゴはターゲットを狙撃する為に冷たいコンクリートの上に3時間同じ姿勢(伏せ撃ち)を保ち、無事依頼遂行。
冷たいコンクリートの上に3時間とは…常人には絶対に出来ないことである。
この回では2度目の「ゴルゴの隠し子」騒動発生。
本当にゴルゴの子供だったのかは不明だが…(子供は事故で数年前に死亡していた)



増刊40話「36000秒分の1」
なんと、筋肉弛緩剤を投与しての狙撃。
ターゲットは刑務所に収容されている囚人で、狙撃のチャンスは独房に通じる二つの扉が同時に開く瞬間。
しかも10時間のうちたった1回、それもわずか1〜2秒だけ。
薬のせいで指も動かずトリガーが引けなくなるので、歯で噛むと発射されるように銃を細工した。
流石のゴルゴも、10時間も同じ姿勢・集中力を保ち続け、いつチャンスが訪れるか分からないスナイプには“ドーピング”するしかなかったようだ。
だが普通の人間であれば例え筋肉弛緩剤を投与しても、10時間も同じ姿勢で…しかも顔には虫(ムカデ!)が這うようなところでの仕事はごめんこうむるであろう。
超人的な精神力の持ち主であるゴルゴだからこそ、できた「仕事」である。



第318話「バイオニック・ソルジャー」。
この回でゴルゴは、カンボジアのジャングルの中にゲリラが作った逃走用の洞穴のトンネルの中に、20日以上も居続けるという忍耐力を見せた。
食料は飛んできた蝙蝠など。(これは焼いて食していた)
それにしてもトイレはまだしも、20日間もハミガキはどうしていたのだろう…と歯医者に勤める私は気になって仕方がない。